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2018年4月14日

中華街たより(2018年4月) 『未来を共有』

井上 邦久

今月もWAA(We Are Asian)主宰の田辺孝二先生から、以下の会合案内を届けて頂きました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<WAA4月会合のご案内>

皆様、今月からWAAは23年目に入ります。
アジアの未来を共有する人を増やしたいと思っています。
3月3日の上海WAAツアー講演会で講演していただいた産經新聞上海支局長の
河崎眞澄さんが3月12日朝刊にWAAの記事を掲載されました。

http://www.sankei.com/world/news/180312/wor1803120012-n1.html

4月会合は19日(木)に開催します。
日中関係研究の第一人者の劉傑先生(早稲田大学)に、中国習主席が目指す未来についての洞察とともに、劉傑先生が取り組まれている21世紀のアジアにおける「知の共同空間」への活動についてお話をしていただきます。

経済大国・政治大国になった中国をどのように理解し、どのように「未来を共有」していくべきか、劉傑先生のお話を基に考えたいと思います。

代表世話人 田辺孝二、潜道文子

ご参加ご希望の方は、4月17日(火)までに田辺までお名前とご所属をご連絡ください。先着30人ほどが参加できます。

■開催日時 2018年4月19日(木)講演・意見交換 18:30~20:30

二次会     20:45~22:15頃

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WAAの目指すイメージが湧いて来るような簡潔明瞭な案内状と記事です。
中国から帰任したばかりの頃、長年拙文を校正し、www.jk-asia.netへ掲載して頂いている井嶋悠さんの紹介でWAAを知りました。
その自由闊達で、且つ、目的の芯が通った会とその運営に馴染み「精勤」しています。アフリカに駐在中だった外交官のNさん、会社経営者で平和活動家のZさん、詩人のOさんらの社会人や留学生の未来志向と歴史認識に触発されてきました。

そのご縁から3月初めに上海でのWAA活動に若干のお手伝いをすることができました。田辺先生の意向を咀嚼してから、上海の友人に協力を打診しました。京都で留学、大阪で弁護士修行をした金杜法律事務所のパートナーと河崎眞澄産経新聞支局長にWAAへの協力を快諾して貰いました。初日にビジネス街にある金杜法律事務所を訪問しました。日本への留学や日系企業で働いた経験のある若手チームとWAAメンバーとのランチミーティングを挟んだ交流は率直で闊達なものでした。三日目、上海理工大学日中交流センターでの学生交流の後、河崎支局長による講演において、強調されたのは「日本と中国の間にもセカンドトラックを創造しよう」という呼びかけでした。

講演後の交流で「言論NPO」のアンケートについての私見を述べました。
「言論NPO」は工藤泰志氏(元東洋経済新報社)が設立運営している独立系の組織で毎年1回「東京・北京フォーラム」を開催して13年。北京での開催時には参加していました。東京でも何度かフォーラムや研究会に出席しました。

2017年秋の調査方法や結果は以下の通りです。
「第13回日中共同世論調査」

http://www.genron-npo.net/world/archives/6837.html

次の三点のコメントを皆さんに伝えました。

  1. 有効回答数が少ないので結果がぶれるおそれがあるのでは?
  2. 日本の印象を訊かれて、本音では好きでも「良い」と回答できるだろうか?
  3. 他にも調査方法に改善点があるにしても、「言論NPO」による継続的な調査の労を多としたい。問題は、言論NPOの調査結果をそのまま丸写し報道し、それを基にした解説記事を恣意的に流すメディア各社の姿勢ではないか?
  4.  複数のメディア関係者から「中国ではメディアは信号代わりと見做される。日本では報道を概ね鵜呑みにしている」との指摘があります。

さすれば、どう対処すればよいか?

アウェイのフィールドへ行き、セカンドトラックを一緒に走ってみることが大切になると思います。並走しながら「未来を共有」できる想像力と創造力を醸成できれば、何よりの収穫でしょう。
渡航往来がそれほど容易でなければ、どうするか?
WAAを覗いてみることをお勧めします。              (了)